肺の線維化のメカニズムとオフェブの働き

肺の線維化のメカニズム

肺の線維化には、さまざまな増殖因子[ぞうしょくいんし]や受容体[じゅようたい]が関与しています。

健康な肺では、肺胞に傷がつくと、傷を修復する細胞*が集まってきて、コラーゲンなどを作り出し、その傷を修復します。しかし、肺胞に長期にわたってくりかえし傷がつくと、過剰な修復反応によりコラーゲンなどが蓄積し、肺胞の壁(間質)が厚く、硬くなり、肺の線維化がおこります。
こうした肺の線維化のプロセスには、「増殖因子」や「受容体」とよばれるさまざまなタンパク質が関与しています。
線維化に関連する増殖因子が、傷を修復する細胞の受容体にくっつくと、「傷口に集まれ」、「コラーゲンを作れ」などといった、さまざまなシグナル(指令)のスイッチが入り、線維化が引きおこされると考えられています。

∗線維芽細胞や筋線維芽細胞など

●肺の線維化がおこる様子

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オフェブの働き

オフェブは、肺の線維化に関わる「受容体」を狙い撃ちする分子標的治療薬です。

近年、さまざまな研究により、肺の線維化のメカニズムが少しずつわかってきました。その結果、IPFの新たな治療薬が開発され、その効果が期待されています。
オフェブは、分子標的治療薬とよばれる種類のおくすりです。分子標的治療薬とは、病気に関連する特定の遺伝子やタンパク質(受容体など)を狙い撃ちし、その機能を抑えることによって病気を治療するおくすりです。
オフェブは、肺の線維化に関わるさまざまな受容体*に結合し、シグナル(指令)のスイッチをオフにする働きがあります。この働きによって、肺の線維化が抑えられると考えらます。

∗オフェブの標的となる受容体:
血小板由来増殖因子受容体;PDGFR、
線維芽細胞増殖因子受容体;FGFR、
血管内皮増殖因子受容体;VEGFR

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